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アスベストを除去する費用はいくら?

2022年06月29日お役立ちコラム

令和に建てられた建造物であれば、アスベストが使われていることはありません。
使用規制は昭和50年に始まりましたが、当時の規制は今よりも緩かったため、規制以降であっても築年数が古い建物の場合は使われている可能性があります。

アスベスト素材が使われている建物は、人体に悪影響を及ぼすので、建材を除去しなければなりません。
ここでは、除去費用や危険性、補助金についても解説していくので参考にしてみてください。

アスベストを除去する費用はいくら?

アスベストとはどんな素材?

石綿という名称もあるアスベストは、天然素材でありながら保湿性や吸音性、断熱性に優れているため建築素材のあらゆる用途で使われていました。

しかし、空気中に飛び散る石綿を長年吸い込み続けてしまうと、肺がんや肺線維症、悪性中皮腫など重篤な病気を発症させるリスクが高いことが判明し、昭和50年より使用規制が始まり、平成18年に譲渡や提供もしくは使用禁止となっています。

アスベストの危険性

アスベストは、人体に有害だということが調査によって判明しています。
その害とは、前述していますが肺がんや肺線維症、悪性中皮腫を発症するリスクがあることです。

アスベストはとても細い繊維なので、飛び散ったとしても目に見えることはほとんどありません。
そのため、無意識のうちに繊維を吸い込んでしまいます。
吸い込んだ石綿の一部は、痰などに混ざり排出されます。

しかし、大量に吸い込んだり、毎日吸い込んだりしていると、排出されないまま肺の中に残ってしまうのです。
そのため、飛び散る状態を放置していると、石綿が肺に蓄積して重篤な病気になってしまう危険性があるのです。

アスベストの危険性レベルについて

アスベスト素材は危険な素材ですが、建材にどのような形で含まれているかによって危険性が変わります。
そのため危険性にはレベルがあり、レベルごとに除去工事の方法や内容も変わってきます。
では、どのようなレベルがあるのか見ていきましょう。

危険性がもっとも高いレベル1

レベル1は危険性がもっとも高いレベルで、素材の外側にアスベストが露出している構造の建物がこれに該当します。
素材の外側に露出しているということは、日常的に石綿の繊維が空気中に浮遊している状態なので、健康被害のリスクが高まります。

例えば、柱や梁に吹き付けアスベスト材が使われている場合、除去工事の時にも飛散しやすくなるため実績や経験を積んだ作業員が保護服などで防御しながら慎重に工事を行います。

危険性が高い レベル2

レベル2は、レベル1と同じく発塵性が高いものの、1よりは危険性が低いとされています。

といっても、危険性が高いことに変わりはないのですが、このレベルは断熱材や空調ダクト、ボイラーなどアスベストが含まれているかが分かりづらいため、発見が遅れることも少なくありません。

この工事も、特別な教育を受けたベテランの作業員が保護衣などを着用して、施工する必要があります。

もっとも危険性が低い レベル3

レベル3は、発塵性が低い建材を使っている建物が対象となっており、ビニール床タイルや成型板、石綿スレートなどが該当します。
もちろんレベル3でも危険性はありますが、発塵性が低いので防塵マスクがあれば保護衣は不要です。
上記の工事よりは費用も安くなります。といっても、そのまま削ったり壊したりすると飛散するので、湿式処理など飛び散らない方法で工事を行わなければなりません。

アスベストの除去費用について

除去費用の目安は、国土交通省が平成19年に公表しています。
しかし、このデータは処理面積に基づくものなので、専門知識がないと分かりづらいのが実情です。

除去費用に関しては、どの建材に含まれているかでチェックする方が分かりやすいので、下記の表を目安の参考にしてみてください。

建築素材 費用の目安
柱や天井、梁 15,000~85,000円/㎡
屋根材(2階建て30坪の場合) 200,000円
外壁(2階建て30坪の場合) 300,000~400,000円
内壁、配管、保護材や断熱材 10,000~60,000円/㎡

アスベストの除去には補助金が出る

除去費用は、レベル3であっても20~30万円、解体などを伴うレベル1・2の場合は数百万円かかることもあるので、場合によっては工事の実施が難しいかもしれません。
しかし、国では補助金制度を実施しているので、これを活用することで費用負担を軽くできます。

補助金の対象となるのは、「調査」と「除去」なので、調査の段階から給付を申請することが可能です。
ただし、どんな建物でも対象になっているわけではないので、国が定めている共通の条件をチェックしておきましょう。

調査対象 ・吹き付けアスベスト
・吹き付けパーライト
・吹き付けバーミキュラ意図
・アスベスト含有吹き付けロックウール
除去対象 ・アスベスト吹き付けロックウール
・吹き付けアスベスト

また、補助金制度適用の条件や支給額は、各公共団体によって異なるので、まずは地方公共団体に問合せをしてください。

アスベストに関してはプロに相談してから動こう

アスベストが使われているかどうか、とにかく調査をしておきたいという方もいるかもしれません。
しかし、調査だけでなく工事まで任せるとなると、いい加減な業者を選んでしまった場合、高額な費用が発生するかもしれません。

的確かつ適切に除去するには、専門知識だけでなく実績や経験も重要です。
株式会社松ダイナミックではアスベストの調査から除去まで行っており、費用の相談も承っているのでぜひ一度ご相談ください。

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