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シート防水にアスベストが使用されてる?判断・除去方法を詳しく解説

2023年03月24日お役立ちコラム

2022年にアスベスト改正法が施行され、アスベストの事前調査が義務化されました。
アスベストが含まれた建材を使用している可能性がある場合、必ず事前調査を行い、報告をしなければいけません。

シート防水工事を行っている場合、シート防水にアスベストが使用されている可能性がありますが、アスベスト調査を行う前に確認は可能なのでしょうか?

事前に確認をする方法や、アスベストの確認方法、除去方法について解説します。

シート防水にアスベストが使用されてる?判断・除去方法を詳しく解説

 

シート防水にアスベストは含まれる?可能性は低い

改正法により、アスベストが使用されている建物を解体する場合には、報告や事前調査などの義務が必要になりました。

義務違反をすると罰則が適用されるので、アスベストの有無を必ず把握しておく必要があります。
シート防水もアスベストが使用されているか確認しなくてはいけません。

現時点の施工では、シート防水にアスベストは使用していません。
しかし、規制強化前の建物や防水工事の場合、防水工事にアスベストが使用されている可能性があります。

確認をしたうえで適切な対処が必要です。

シート防水工事の種類|どれがあり得る?アスベストの使用

シート防水工事にはいくつか種類があります。
ここでは工事の種類と、それぞれのアスベストが使用されている可能性を紹介します。
シート防水工事に使用されている種類は、以下の3つです。

・ゴムシート防水
・塩ビシート防水
・アスファルト防水

この中で、アスベストの使用が考えられるのはアスファルト防水です。
接着剤などに、アスベストが使用されていた可能性があります。

規制がされている2019年以降の施工には、アスベストが使用されていません。
それ以前に施工されたアスファルト防水には、必ず有害物質が含まれないか確認をしましょう。

シート防水のアスベスト使用を見極める方法

シート防水にアスベストが使用されているか確認する場合、簡単に見極めできるのでしょうか?
ここでは、アスベストの有無を素人が見極められるかを詳しく解説します。

素人判断は難しいためNG!

結論からいうと、シート防水のアスベスト有無は素人では判断できません。

アスベストは吹付材として利用されている場合はある程度の見分けがつきます。
しかし、使用量が少なかったり、見えにくい場所に使用されていたりすると、見分けるのは専門家でも難しいです。

繊維状に指で砕き、指で転がしてみると粒上になる性質がアスベストにはあります。
シート防水の場合、使用されている可能性が高いのが接着剤なので、なかなか有無の判断ができないものです。

アスベストは有害なものなので、素人判断をせずプロに必ず調査依頼をしましょう。

解体する建物が古いなら専門業者にまず相談

適切な判断をするためには、正しいアスベスト調査を行う必要があります。
まずいつ建てられた建物であるか確認をし、アスベストの使用されている可能性が高いなら専門業者へ相談しましょう。

専門家の目で判断してもらい、アスベスト使用の可能性が高い場合には、業者が事前調査を行います。

使用の可能性が高い場合は調査を実施しよう

アスベストを使用した可能性が高い場合は事前調査を実施します。
これは、実際にシート防水にアスベストが使用されているかを、プロが見定める調査です。

事前調査をする場合には自治体に連絡し、調査結果の報告を行う義務があります。
2022年のアスベスト改正法では、事前調査・報告、作業時の報告が義務化されました。

調査の際には、費用が別途必要です。
費用がかかり解体ができない場合には、事前調査・除去費用の助成金申請をしてから事前調査を行いましょう。

シート防水|アスベスト調査の方法

シート防水のアスベスト調査法は、以下の通りです。

1.書面調査をする
2.書面調査の結果、不明なものに関して現地調査を行う
3.検体を分析し、アスベストが含まれているか調べる
4.偏光顕微鏡法または位相差分散顕微鏡法・X線回折法と呼ばれる方法によってアスベストの含有量を明らかにしていく

シート防水の場合、書面調査で判断できない可能性が高いです。
使用されていない場合の方が高いかもしれませんが、判断ができかねる場合には現地調査を行います。

シート防水以外にアスベストが利用されている建物は、ほかの場所にもアスベストがある可能性が高いです。
そのため、ほかの場所も確認し、除去する場所やかかる時間・費用を判断します。

シート防水|アスベスト除去費用の相場

アスベストの除去にかかる費用は国土交通省より目安の費用が発表されています。
費用目安は、以下の通りです。

処理面積300㎡以下の場合 20,000円~85,000円
処理面積300㎡~1,000㎡の場合 15,000円~45,000円
処理面積1,000㎡以上の場合 10,000円~30,000円

実際にはこれらの処理費用に、調査費用が加わったものが必要となります。

まとめ

シート防水工事でアスベストが使用されている可能性があるのかや、シート防水の調査が必要かを説明しました。

アスベストは人体に害があり、身体に入ってしまうとなかなか排出されません。
使用されている建材が使われている場合、特別な除去が必要です。

シート防水はアスベストが使用されている可能性が低いです。
しかし、接着剤に混ざっている可能性もあり、完全に使われていないとは言い切れません。
不安がある方は専門業者に相談をして事前調査を行い、適切な除去作業を行いましょう。

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