お役立ちコラム
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空き家を解体する!費用の相場や安く抑える方法をお伝えします
2022年11月24日お役立ちコラム
「親から相続し古くなった実家を売却したいが買い手が中々見つからない」「いっそ解体して更地にした方が買い手を見つけやすいかもしれない」とお考えの方は一定数おられると思います。
とはいえ、実際解体を考慮し始めると、解体に関する費用はどの程度必要なのか、相場はどうなっているのかなどが気になってくるでしょう。
この記事では、家の解体に必要な費用や相場についてお伝えしています。
解体をお考えの方にとってお役に立てば幸いです。
解体費用の相場ってどのくらい?実際どうやって決まっているの?
家を解体する経験は人生で何度もあるわけはなく、費用の相場も見当がつかない方が多いと思います。
解体費用は同じ内容でも業者によって大きく異なるものです。
ここでは解体費用の相場や、要素についてお話しします。
解体費用は構造や広さによって決められます
解体費用を決める大きなポイントは、「構造」と「広さ」です。
まず、構造なのですが木造の場合は坪単価3万円~5万円程度、鉄骨造りなら坪単価4万円~6万円程度、鉄筋コンクリート造りや鉄骨鉄筋コンクリート造りの場合は坪単価6万円~8万円程度がおおよその相場となります。
基本的に建物の構造が固く、頑丈になればなるほど、解体の費用が高額になる点に注意が必要です。
続いて広さです。
こちらも単純に広さが増すほどコストが増えます。また、2階建てなど構造が複雑になればその分費用が高額になります。
立地条件も重要な要素なんです!
解体費用に影響を与える重要な要素としては立地条件があります。
対象となる建物の立地によって費用は大きく変わるため注意が必要です。
重機が入りづらい住宅地、敷地上に電線があり什器のアームがぶつかるような環境、使える重機が制限される変形立地なども要注意です。
人力で作業に当たる割合が増えればそれだけ工期が延び、要する人員も増えるためその分かかる費用が高額になってしまいます。
処理する廃材の量も影響を与えるのでお忘れなく
解体工事を行うと必ず廃材が出てきます。
出てきた廃材を木材・金属といった形でそれぞれ分別し運び出すのですが、それに関しても費用が発生するため注意が必要です。
廃材の量が増えればそれだけ運搬に関するコストや処理に要するコストが増し、比例して解体費用が高額になります。
年々産業廃棄物処理や不法投棄に対する規制が強化され、処理に対して人力で作業に当たる割合が増えてきておりその面でも費用が高額になりがちです。
また、警備員など作業に従事する方以外に対して支払う費用も解体費用の一部と考えられるため、注意が必要です。
解体ってどんな風に進められるの?流れについてお伝えします
解体工事は以下の流れで進められます。
1. 見積もり依頼を出す
2. 現地調査を依頼する
3. 見積もり提示を受け比較検討する
4. 解体工事会社を決める
5. 請負工事契約の締結を行う
6. 各種届出書類にハンコを押す
7. 近隣へご挨拶回りをする
8. 解体工事に取り掛かる
9. 整地・解体工事が完了する
10. 建物の滅失登記を行う
次から、1つずつ簡単にお話ししていきます。
見積もりを依頼しよう!
解体工事の最初の第一歩は、解体工事会社に対して見積もりの依頼を出します。
この際のポイントとしては、1つの会社に対し依頼を出すのではなく複数の会社に依頼を出すようにする点です。
理由としては、複数の会社に依頼すれば比較検討ができ結果的にかかる費用を抑えられるからです。
現地で調査をしてもらおう
見積もりを依頼すると解体工事会社は必ず現地調査を行います。
理由としては、「施行のしやすさ」を確認するためです。
重機を使える環境なのか、手で壊す割合がどの程度なのかを把握し、正確な見積もり金額を算出します。
実際見積もりを出してもらおう
現地調査が完了すると解体工事会社は見積もりを提示してくれます。
見積書には工事代金だけではなく、付帯条件も記載されているので付帯条件まで含めてしっかりとした確認が必要です。
付帯条件によっては追加費用が発生する可能性があるため注意しましょう。
解体工事を依頼する会社を決めよう
解体工事会社を選ぶ際には、知り合いから紹介を受けたり、自身が新築を依頼するハウスメーカーから紹介を受けたりして信頼できる会社数社に見積もり依頼を出すようにしましょう。
そうすれば、単純に価格のみで比較検討が可能です。
契約を締結しよう
解体工事会社を決定したら、その会社と請負工事契約を締結します。
請負工事契約締結時には、着手予定日や、解体工事の期間、事前手続き、騒音対策などの説明が一般的にはなされます。
必要な書類に印鑑を押していこう
解体工事では、建築リサイクル法により解体工事着工前に事前申請書類の届出が定められています。
届出義務は発注者本人に課されていますが、実際のところは解体工事会社が代理人となり届出を行っています。
発注者は委任状や、各種届出書類に対して押印が必要です。
近隣住民の方々へのご挨拶を忘れずに
解体工事が始まる前に近隣の方々へのご挨拶は忘れずに行いましょう。
解体工事は新築工事よりも騒音も振動も大きくなる特徴があります。
解体工事でトラブルが起きるとその後、再度新築工事を行う際に、より一層こじれるリスクがあります。
そのため、解体工事業者にもしっかりと騒音対策についての確認が必要です。
解体工事実施のあれこれ
実際に解体にかかる期間は建物の構造によって異なります。
木造の場合は、3日~10日。
鉄骨の場合は、10日~20日程度。
鉄筋コンクリートの場合は、2週間~1ヶ月程度。
鉄骨鉄筋コンクリートの場合は、1~2か月程度が目安となります。
解体工事が完了したらしっかりと現場確認が必要です。
整地がきちんとなされているか、境界鋲がしっかりと残っているかを確認してください。
最後に登記が必要なんです
解体工事が完了したら必ず工事会社から取り壊し証明証をもらいましょう。
建物を取り壊したあとには滅失登記をする必要があり、その時に取り壊し証明証が必要になるからです。
取り壊し後1ヶ月以内に手続きをする必要があるため注意が必要です。
お役立ち!費用を抑える助成金などの情報お伝えします
解体工事費用を抑えるポイントとしては、住んでいる地方自治体独自の助成金制度や固定資産税の課税時期を考慮して解体から売却・建て替えなどの行動を起こす点です。
固定資産税の軽減措置の判定時期を押さえておきましょう。
活用できる補助金があるんです
空き家の解体費用の一部を自治体が負担する補助金制度があります。
すべての自治体が行っているわけではありませんが、以下のような制度名で施行されています。
● 老朽危険家屋等解体補助金
● 老朽空家住宅除却助成事業
● 老朽空き家解体工事補助金
● 解体撤去費助成事業金
まとめ
家を解体する方法や流れについてお伝えしました。
家の解体は人生において1回経験するかしないかといった規模の大きなイベントになります。
動く金額も非常に大きいため、知識の有無は重要な要素となります。
この記事では費用を抑える方法や、利用できる助成金などについてもお伝えしていますので、役立ててくださると幸いです。