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外壁にアスベストが使われていたらどうする?確認方法も紹介

2022年06月24日お役立ちコラム

アスベストの有害性は、一昔前ですがかなり問題になったので、築年数によっては自宅で使われていないか調べた、という方もいるかもしれません。
しかし、調べる範囲が内壁だけだった場合は要注意です。実は、外壁にも使われている可能性があるのです。

ここでは、アスベストの危険性や外壁に含まれている場合の問題点、確認方法などを紹介します。

外壁にアスベストが使われていたらどうする?確認方法も紹介

アスベストの危険性

アスベストというのは、ものすごく細かい繊維がかたまりになった状態の鉱物です。
これがそのままの状態であれば健康被害はありません。
しかし、粉砕されて建材の中に含まれていると、目に見えない繊維が空中に浮遊するため、呼吸をするときに肺に入ってきてしまいます。

肺は消化器官ではないので、入った繊維は消化されず残り、蓄積していきます。
すると、肺に繊維が刺さりダメージを受けることで、肺がんや悪性中皮腫などを引き起こすという恐ろしい危険性があるのです。

外壁でもアスベストを使ったら問題になる?

外壁であれば、外に石綿の繊維が飛び散るだけなので、問題ないと思うかもしれません。
確かに、内壁に使われているのと違い、健康被害が起こるリスクはかなり低くなります。
とはいえ、現在は全ての建材に使用禁止となっている物質です。

外壁塗装が剥がれているのを放置した場合、それが中庭に沿った壁であれば健康被害を及ぼす恐れがあるため、問題があるとされるのです。

また、外壁の張替えや建物の解体をする場合は、外壁であっても除去しなければなりません。
普通の解体工事をしてしまうと、石綿が粉塵に混ざって周囲に飛散してしまいます。
石綿は長期間空中を浮遊するため、飛び散らないように飛散防止策を講じる必要があります。

除去の際には、石綿作業責任者など除去工事専任の資格保持者も必要ですし、専用の廃材処理をしなければならないなど、普通の解体工事とは工程が異なります。
そのため、外壁であってもアスベストが含まれているのは問題になるのです。

外壁のアスベストの除去方法

外壁のアスベストの除去方法は、大きく分けると三つの工法があります。

除去方法 工事内容
リムーバル工法 アスベストが含まれる建材を全て取り除く
エンカプスレーション工法 薬剤や造膜剤を散布して固着させる
カバーリング工法 アスベストが含まれる建材を板状材料などでカバーする

最近は、これらの工法以外にも、下地調整材まで剥離できるウォータークリーン工法などもありますが、表面だけの除去であれば従来の工法がベストです。

全ての外壁が除去対象となるのか

建築基準法では、アスベストを含む以下の建材が除去対象となります。

・石綿含有吹き付けロックウォール
・吹き付けアスベスト

つまり、石綿を含有していても、これらの建材に該当しなければ除去する必要はありません。
ただし、修繕や張替えなどをする場合は除去することが義務付けられているので、改修の予定がある場合は工事を検討した方が良いでしょう。

除去費用を節約する方法

除去費用は安くないので、経済的な都合で節約したいという方もいるかもしれません。
もしも、費用の都合をつけるのが難しいのであれば、重ね張りで対処することも可能です。
重ね張りというのは、古い外壁の上から新しい外壁を重ねて張るという方法です。

張替えなどをすると、廃材の処分費用がかかってしまいますが、重ね張りであれば廃材が出ないので処分費用を節約できます。

外壁のアスベストの確認方法

外壁にアスベストが使われているかを確認するには、まず何年に建てられたのかをチェックしてみましょう。

使用禁止の規制は1950年から始まっていますが、改正が繰り返され、2006年にようやく全面使用禁止となったので、それより前に建てられているものであれば使われている可能性があるといえます。

もし、対象の建物が2006年より前に建てられている場合は、専門の業者に分析を依頼するのが一般的です。
専門業者は、顕微鏡検査やX線解析などで調べるので、含有している建材かどうかを正確に判断してくれます。

2006年前後に建てた場合は、調査をした方が良いのか迷ってしまうかもしれません。
このような場合でも、調査をしておくのがおすすめです。
万が一、アスベストが含まれているのに、外壁に穴を開けてしまったり、劣化によって剥がれたりした場合は、周囲に飛散させてしまいます。

事前に分かっていれば、飛散を防ぐことができるので、万が一に供えて調査をしておくといいでしょう。

外壁のアスベストが心配なときは専門業者に相談しよう

外壁にアスベストが含まれているとしても、塗装を実施すれば撤去までの日数を延ばすことは可能です。
とはいえ、有害物質が含まれているものをそのままにしておくのは不安がある、という方もいるでしょう。

また、含まれているか分からない方も不安に感じるかもしれません。
アスベストが使われているかどうかの見極めは非常に難しいため、プロに依頼するのが正解です。
株式会社松ダイナミックでも調査を行っていますので、ぜひご相談ください。

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