お役立ちコラム
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木造一戸建て住宅でもアスベスト調査が必要な理由と方法を詳しく解説
2023年02月22日お役立ちコラム
アスベスト改正法が施行され、アスベスト調査が義務化されました。
ニュースで見聞きしているので、アスベスト調査をしないと罰則があると理解している方も多いでしょう。
しかし、アスベスト調査は他人事、ビルなどにだけアスベストは使われていると思っている方も多いものです。
実は木造住宅でもアスベストは使用されています。
アスベストの使用が禁止されてから建てられた住宅は、アスベストの使用を心配する必要はありませんが古い住宅は注意が必要です。
ここでは、「アスベストは木造一戸建てなどに使われているのか?」などの疑問に対し、アスベストが使われている場合の注意点、建て替えや取り壊しの際の費用などについて解説します。
築年数の古い住宅に住んでいる、親が住んでいる家の築年数が古い、アスベスト調査の必要を悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
【アスベスト】木造一戸建て住宅でも使用されている可能性が高い
アスベストはビル建築で使われているイメージを持つ方も多いはずです。
アスベストの使用箇所や使用量などを比べれば、ビルなどが圧倒的に多いです。
しかし、アスベストが使用されていた1952~1975年頃までは、ビルだけではなく一般住宅でも使用されていました。
住宅の場合は、外壁、屋根、軒裏等に成形板などに使用されている可能性が高いです。
使用されている場所や量は異なりますが、アスベストは体に害があることに変わりありません。
アスベストが使用されているか調査をし、解体時は決められた撤去方法で撤去をする必要があります。
【アスベスト】注目されている理由
アスベストが注目されていると感じてはいませんか?
全面禁止になって月日も経っているアスベストが注目されている理由について紹介します。
1.改正法が施行された
アスベスト改正法により、アスベストに関する調査・解体の報告などが義務化され、さらに注目されるようになりました。
2022年4月にアスベスト改正法が施工され、アスベスト調査・報告等が義務化となっています。
これまでは調査・報告等が義務ではなく、見落とされていた可能性もあるので、より安全にアスベストを処分する必要があります。
2.義務違反で罰則がある
アスベスト改正法により義務化されました。
義務内容を理解せずに義務違反を行うと罰則があり、罰金などが科されます。
違法なアスベストの除去方法をした場合、3ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰則が科せられるので、必ず法律を守りましょう。(※1)
※1参照:環境省(改正大気汚染感染防止法について)
3.発がん性がある
アスベストは発がん性があり、一度アスベストを吸い込んでしまうと肺の組織内に長期間とどまります。
アスベストで起こりやすい病気は以下の通りです。
● 石綿(アスベスト)肺
● 肺がん
● 悪性中皮腫
長期間体内にとどまったアスベストが原因となって、さまざまな病気を引き起こす可能性が高いです。
【アスベスト】木造一戸建て住宅でも調査が必要
ビルなどに比べて使用されている量も少ない木造一戸建て住宅ですが、アスベストを使用が疑わしい場合は、調査をする必要があります。
義務化されている理由もありますが、アスベストは害のあるものです。
調査をせずに解体した場合、解体を行った職人だけではなく、周囲に飛散をさせてしまう可能性があります。
アスベスト調査に関する費用は決して安いものでありませんが、調査を行う必要があるか、簡単な調査で住む場合もあるので、必ず調査を行いましょう。
【アスベスト】調査・除去費用
アスベスト調査には費用がかかります。
調査費用・除去費用、それぞれの金額について詳しく説明していきます。
調査費用
アスベスト調査は、書面・現地・分析調査が用いられます。
調 査 | 調査内容 | 費用相場 |
書面調査 | 図面・書面を用いての調査 | 20,000円~30,000円 |
現地調査 | 実際に現地で目視調査 | 20,000円~50,000円 |
分析調査 | 各調査できない場合、サンプルを採取し成分分析を行う | 1検体につき
30,000円~60,000円 |
(※1)参照:株式会社エコテック(アスベスト調査にかかる費用と調査内容)
除去費用
除去費用がアスベストレベルの違いで変わります。
おおまかな除去費用として、国土交通省「アスベスト対策Q&A」を紹介します。
あくまで目安であり、状況によっても除去費用は大きく異なるので、実際には見積りを取って確認してください。(※1)
アスベスト処理面積 | 除去費用 |
300㎡以下 | 20,000円~85,000円/㎡ |
300㎡~1,000㎡ | 15,000円~45,000円/㎡ |
1,000㎡以上 | 10,000円~30,000円/㎡ |
※1参照:国土交通省(アスベスト対策Q&A)
まとめ
「木造一戸建ての住宅でもアスベスト使用されているのか?」「使用されている場合には何をするべきなのか?」
これらの疑問に対し、詳しい解説をしました。
アスベストは既に使用禁止ですが、築年数の古い住宅などに使用されていた可能性があり、解体時にはアスベスト調査が義務化されています。
調査費用は決して安くありませんが、義務違反をすると罰則が科せられるので、必ず調査を行い、使用されている場合には適切な処理を行います。
アスベストが実際に使用されているかは、素人では判断ができないかもしれません。
そのような場合には、経験豊富な専門業者に相談し、調査・解体工事をしましょう。